マレーシア日本人商工会議所ではどのような活動をしているの?
マレーシア日本人商工会議所ではどのような活動をしているの?
日系企業が初めてマレーシアに進出してくる際に、情報やノウハウを求めてまず連絡する先の一つにマレーシア日本人商工会議所があります。
商工会議所には、日本語が話せる現地の方や日本人の方が事務員として働いています。
また、マレーシアで長きに渡って経済活動をされてきている多くの日系企業がそれを支えるという構造になっており
経験やノウハウが蓄積される構造になっています。
日本人商工会議所と聞くと、企業のトップかそのポジションに近い方々だけが集まって運営をされているような印象がありますが
決してそうではなく、いわゆる若手の方々も活動に参加したりネットワークを広げられる場もあるようです。
また、企業として会員になるのではなく、個人としても会員になることができ、マレーシアに移住してきたり転職しにきたりした場合に
有効活用することができるかもしれません。
今回の記事では、マレーシア日本人商工会議所とはそもそも何なのか?
何を目的としているのか?
また、一般的な人にはどのような価値がありそうなのかについて触れていければと思います。
マレーシア日本人商工会議所の概要と目的
日本とマレーシアの発展、マレーシアで円滑に日系企業が進出・展開できるような環境を整えるために
1983年当時、中曽根大臣とマハティール首相がマレーシア日本人商工会議所の創設をすることを決めたようです。
英語名がJapanese Chamber of Trade and Industry, Malaysiaであることから、一般的にはJACTIMと省略して呼ばれています。
活動を通して、会員企業間の親睦を深めつつ、マレーシアの日系企業がビジネスをしやすい環境を様々な角度で整えていくことを目的としていて
マレーシア日本大使館やジャイカなどと連携して、そのミッションを果たすべく活動をされています。
日系企業の進出・展開を進めるための活動は多岐に渡っており、以下で活動の一部を紹介しています。
マレーシア政府との対話
実際マレーシアに住んでいる感じることなんですが、急に政策や法律が変わったり
しかもそれが海外の企業にとってとてもやりづらい環境を生んでしまったりという状況は決してまれなことではありません。
マレーシアと日本、両国の発展を目指す理念に基づき
マレーシアに根をはって活動している企業からの意見を提出したり、状況を確認したり
日系企業が少しでもビジネスをしやすい環境を整えてもらうためのアピール・ダイアログを定期的に行っています。
講演会・交流会
JACTIMでは定期的に会員企業・個人が参加することができる‘部会’が開催されています。
部会は5,6の業種や分野別に分かれていて、工業系や貿易系、建設系やサービス系など、会員になるとそのどれかに基本的に属することになります。
それぞれの部会がほぼ毎月、外部や会員の中から講演者を選定し、勉強会・情報交換会のような形で会員が集まっています。
営業活動やネットワーク拡大、同業者とのキャッチアップなどにも使われているようです。
現地の学術機関との活動
現地の大学(例えば、マレーシア工科大学やテナガ大学、マレーシア国民大学など)と一緒に就職フェアを開催しています。
ブース出展や学生との面談を通し、マレーシアの優秀な人材と日系企業が距離を密にするための活動です。
依然、マレーシア国内の学生からの日本の企業や日本への進学に関しての人気はあり、他の機関ではありますが
マレーシアの学生が日本へ進学することに特化してサポートをしている学術機関も存在しています。
CSRの観点からも、現地の10代の学生と対話・支援することによってマレーシアと日本、相互の成長のための活動と言えます。
複数の委員会活動があり、JACTIMのサポートが行われています。
日本からの経営塾や大学組織からの訪問以来、進出に関するアドバイスなど
様々な依頼が入る中、異なったレベルの需要に合わせた対応ができるような構造になっています。
特に昨今は、メディアなどでもマレーシアという国の認識がグッと進んでいることもあってか
短期の訪問やセッションの依頼なども少なくないようです。
聞いたことある話なので、確認が取れている訳ではないですが
世界の日本人商工会議所の中では最大規模のアニュアルディナーがクアラルンプールで開催されているとのことです。
歌手・芸能人も来られたことがあるとか??
そのような場もネットワーキングの場として有効活用されているようです。
価値あるJACTIMの立ち位置
物凄い数の会員数とのことなので、JACTIMの会員であることのモチベーションは多岐に渡ると推測できます。
進出してきたばかりなので、ネットワークが欲しい、相談相手が欲しい、という方々もいるでしょうし
常にアップデートされているマレーシア政府の動向に関する情報がほしい、という方もいるはずです。
また、実際にはとりあえず、、、という会員企業もあるのかもしれません。
いずれにせよ、JACTIMの価値は、マレーシア政府に対する提言と、正解がない状況で困ったときに、いわゆる御上に近い情報を持っている方々・企業がいるということではないでしょうか。
マレーシアには不思議なところがあって、新しい法律や制度ができたときに、自国民すら答えをわかっていないという状況が発生したりします。
特に出向や駐在でマレーシアに来られている方々にとって、誰も正解がわからないという現状を打開していくためには
やはりマレーシア政府と定期的にダイアログをしている商工会議所の経験・見解と同様の立場で課題を持っているその他の会員企業との情報交換が必須だと思います。
今回の記事は、マレーシアに存在する日系の組織のうちの一つ
マレーシア日本人商工会議所の概要に関してではありますが、これが全てという訳ではありません。
完全で有志で行われているような活動・グループが当地にはあります。
刻々と環境が変遷していくマレーシアの地で情報についていくために、自分にとって有益なグループ・ネットワークを最大限利用するということは有効な戦略だと考えます。
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